静岡県浜松市にある花浅葱-はなあさぎ-は、
日本の季節や伝統文化を楽しむ
「和」のテーブルコーディネート教室です。

花浅葱のひとりごと

お教室だより

二十四節気・穀雨

2023年4月20日

こんにちは、浜松市の「和」のテーブルコーディネート教室・花浅葱です。

今日、4月20日は穀雨(20日頃~5月4日頃の期間ことでもあります)です。
あっという間に立春から数えて、二十四節気の6番目の節気になりました。
『百穀春雨』の暖かな雨が降って田畑を潤され気候も安定し、種まきの季節という意味から、二字を拾い上げたのだとか。
この時期の雨は恵みの雨のようですね(#^^#)


先日、雨の降る中、藤の花を見てきました。静岡県磐田市の行興寺にある樹齢800年の天然記念物です。

 平安の頃、池田の宿に、花のように美しく優しい熊野という娘がおりました。見付の国府に赴任していた平宗盛に見初められた熊野は、やがて都へ上って行きました。
 宗盛と幸せな日々を送っていた熊野のもとに、ある日、母の病の報せが届きます。池田へ帰りたいという熊野の願いを、しかし宗盛は愛するあまり放しがたく、聞き入れてくれません。
 春、桜見物の席で、熊野は、「いかにせん、都の春も惜しけれど、なれしあずまの花やちるらん」(都も離れがたいが、故郷で命を散らそうとしている母が心配です)と詠み、その心に打たれた宗盛はついに別れを決心するのでした。
 母娘は、再会を喜びましたが、母の命は長くありませんでした。まもなく愛する宗盛の戦死と平家滅亡を聞いた熊野は、尼となり静かに生涯を終えました。
 熊野が祈りを捧げた庵のあとの行興寺の庭には今も母のために熊野が植えた藤の花が、毎年長い花房をつけています。

(豊田町発行「熊野御前」より)

という由来の長藤です。因みに『熊野』は『ゆや』と読みます。雨が滴る藤もとても風情がありました。

 

さて、今年は旧暦では閏年にあたる為、如月の月と弥生の月の間に【閏月】があり、一年が13ヶ月になります。なので今日は旧暦の3月1日で、明後日4月22日は旧暦の3月3日、桃の節句の日です。すっかり、桃も桜も終わってしまいましたが、今更ですが、先日参加した『上巳の節句』の見学会のお話をアップしようと思います。

 

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